***Sugar Cat 2


 


「おい、どこ逝ってんだよ。」
「逝ってません!!とにかく俺は孝太郎が可愛いってことは譲らないから!」
「・・・はいはい。」
泉田の呆れた顔は笑えるぐらい怖いけど、彼の言ってる事は当たっているんだろうけど・・・
実は孝太郎がタチでもいいなんて口が裂けても言えない。
だって恥かしいし、そんな事を言うと妄想しまくる処女みたいって思われそうで嫌だ。
とにかく俺は譲らない!

俺がタチの座を守るため燃えていると、「あ、そういえば・・・お前の孝太郎君は他のクラスの奴に呼び出されるっぽいぞ〜。」と泉田が言い残して教室を出ていった。
きっとトイレにでも行ったのだろう。

去った泉田よりも気になるのは孝太郎!!教室を見渡すと、他のクラスの奴と楽しそうに話している孝太郎を発見してしまった。
妬ける・・・妬けるけど・・・ニコやかな孝太郎ってキャワユイ・・・。
いつもはギロッて感じの目だけど、笑うと子悪魔チックで可愛いと思う。他の人より前髪がちょっと長くていっつも指でいじってるとことかも、好き。
あぁ可愛い・・・。今日呼び出されるなんてな、しかもここ男子校なのにさ。

「あ。」
ずっと見つめていると、孝太郎が俺の方を振り向き、目が合ってしまう。その瞬間、孝太郎がボソリと一言。
「なんかあった?」
「うわっ・・・。」
なななな何っ!?
孝太郎が・・・俺の視線が気になるって言ったぁぁ!!(※言っていません)
ついに・・・ついに俺レベルUPだよ・・・。

と、喜びに浸っていると「なに笑ってんの。」という低い声が聞こえてきた。声の主はクスリと笑っていて・・・しかも俺の方を見ていて・・・ヤヴァい。
もう無理・・・俺・・・。

「うぅっ。」
「えっ?何で泣いて。」

うわぁ〜恥かしい。
いきなりの感動で泣いちゃうなんて。でも俺こんなに胸があったかくなるのは久しぶりで、とっても心地いい。
やっぱり孝太郎って俺の運命の相手なんじゃないの?ってぐらい。
うぇうぇといつまでも泣いていたら、「もしかして俺が悪い?」と孝太郎が心配そうに寄ってきた。
頭を撫でられることも無ければ「大丈夫?」という特別温かい言葉が有ったわけでもないけれど、とっても嬉しい。

なんせ孝太郎が俺の所へ来てくれたんだから。



*****



 放課後。トイレに行っている泉田を待っている間、教室の前の窓に寄りかかりボーッとしていた。
壁の落書きやポスターを見ていくうちに、今日の出来事を思い出してしまい、赤面してしまう。

俺はどうして泣いてしまったんだろう。って、孝太郎がいきなりの感動を与えたからだったよなぁ。なんかまじで恥かしい。
「うわぁ、俺どうしよ・・・泣き顔見られるなんて!」
顔を両手で覆い、独り言を言い始める俺。「・・・馬鹿。」という泉田の声が聞こえるまで気付かなかった。
全て泉田に聞かれてしまったのかと考えると恥かしくて堪らない。

「てか、俺がトイレ行ってる間に妙な理由で泣いてるお前がウケたんだけど。」
「ウケません。孝太郎、困ってたし。」
不意に俯くと、「まぁ、あいつは違う意味でかもだけどな。」という控えめな声が上から降ってきた。
「どういう意味だよ。」
「どういう意味だろーな?」
クックッと喉の奥を鳴らして変な笑い方をする泉田。馬鹿にされているように感じてきて、教えてくれない事にも腹が立ってきて、足早に校門へと急いだ。

「おい、お前怒ってんの?守山っ、おいトモ君?」
「っ・・・・・・昔のあだ名で呼ぶな!」
「だってお前、怒ってる時無視すんじゃん、とにかく俺が言いたいのは・・・中谷はお前の事が好きって事。」

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